5   返還請求及び問い合わせ

5.1   はじめに

5.2   取引の流れ

5.3   紛議のある立替払金に関する権利

5.4   紛議のある立替払金の流れ

5.5   返還請求及び問い合わせの回答期間

5.6   返還請求の理由

5.7   説得力のある証拠

5.8   問い合わせの種類

5.9   返還請求及び問い合わせの監視

5.10   返還請求する方法

5.11   不正全額償還プログラム

5.12   返還請求及び問い合わせを受ける方法

5.13   回答方法

 

 

5.1     はじめに

a.本章は、アメリカン・エキスプレスが返還請求及び問い合わせを処理する方法について説明します。

b.本章には以下の重要なポイントが含まれます:

§アメリカン・エキスプレスの紛議のある立替払金の処理に関する説明、

§紛議のある立替払金を扱う方法の確認、

§様々な問い合わせの種類及び推奨される裏付け資料の例、

§アメリカン・エキスプレスの返還請求ポリシーの概要、及び

§問い合わせや返還請求を防ぎ、不正を防止するためのヒント。

5.2     取引の流れ

a.様々な理由で立替払金の紛議が起こることがあります。一般的に、紛議のある立替払金の多くは以下から生じます:

§カード会員が購入時に何らかの不満を感じた場合(例えば、商品の未受領、立替払金の重複請求、不正確な請求金額)、

§認識していない立替払金についてカード会員が追加情報を要求する場合、

§カード会員が未受領の物品またはサービスについての請求を受けた場合、または

§不正取引またはその疑い。

b.カード会員が立替払金について紛議を提起する場合、アメリカン・エキスプレスは事案の取扱いを開始します。発行者またはネットワークが紛議を開始する場合も、当社は事案の取り扱いを開始します。事案の取り扱いが開始された場合、当社は直ちに加盟店に対する返還請求を開始するか、問い合わせを送信します。

c.加盟店は、カードを取り扱う条件として、取引に対して紛議を申し立てる権利を放棄するようカード会員に提案または要求してはなりません。

5.3     紛議のある立替払金に関する権利

a.紛議のある立替払金について、当社が他に示さない限り、以下のとおりとします。

i.当社は、返還請求を実行する前に加盟店に問い合わせを行うことがあります。

ii.カード会員に有利な紛議のある立替払金を解決するための十分な情報があると当社が判断する場合、当社は返還請求権を行使します。または、

iii.不正全額償還プログラムの対象となる立替払金について、当社は返還請求権を有し、加盟店は返還請求権を行使する当社の決定の取り消しを要求する権利を有しません(5.11項「不正全額償還プログラム」)。

b.当社は以下の場合返還請求権を有します。

i.本章に記載されているとおりカード会員が紛議のある立替払金を申し立てる場合、あるいは適用法もしく契約上支払いを留保する権利を有する場合。

ii.立替払金に関連する不正取引またはその疑いがある場合。

iii.当社が立替払金の支払いを行った際に、加盟店の非遵守を当社が認識していたとしても、また、加盟店が当該立替払金について承認を得ていたとしても、加盟店が本契約を遵守しない場合(立替払金の決済請求における不完全または不正確な取引データの送信を含む)。または

iv.本契約の他の部分で規定されている場合。

c.カード取扱い手続が遵守されていれば防止できた紛議のある立替払金について当社が返還請求権を行使する場合(回避可能返還請求)、当社は加盟店に通知する手数料を請求することができます。請求があれば、当社から回避可能返還請求の一覧を加盟店に提供します。

d.紛議のある立替払金の解決に関する判断は、すべて当社の独自の裁量によります。

e.当社は、最初に提出された裏付け資料を確認した後、カード会員から新たな情報または追加の情報が提供された場合には、以前の紛議のある立替払金を再調査することがあります。このような場合、加盟店は立替払金の有効性を裏付ける追加情報の提供を求められることがあります。

f.カード会員に有利な解決がなされた後に、紛議のある立替払金を再び決済請求してはなりません。当社は、再請求された紛議のある立替払金をすべて返還請求します。

g.加盟店のサービスプロバイダーが加盟店に代わって紛議のある立替払金の受領と管理を行うプロセスを加盟店が確立した場合、加盟店は、当社と締結した契約に定められた紛議解決期限内に当社に返答することを含め、加盟店のサービスプロバイダーが加盟店に対する責任を履行しないことについて、当社が責任を負わないことに同意するものとします。

5.4     紛議のある立替払金の流れ

a.以下に紛議のある立替払金の流れを説明します:

事案の取り扱いを開始する

当社は、加盟店、カード会員、発行者、またはネットワークから提供された情報に基づいて、以下のいずれかの措置をとることがあります。

  • 当社は返還請求、または、加盟店からのさらなる情報提供なしに紛議のある立替払金を解決できない場合は問い合わせを送信することがあります。

  • 当社は、紛議のある立替払金を加盟店に有利に解決し、それ以上の措置をとらないか(当社が以前に返還請求を行使していない場合)、以前の返還請求を取り消すことができます。

これらの措置は、不正全額償還プログラムの手続に影響を与えるものではありません(5.11項「不正全額償還プログラム」参照してください)。

加盟店が返還請求または問い合わせを受け取る

アメリカン・エキスプレスは、まず当社が入手可能な情報を用いて紛議のある立替払金の解決を試みます。しかし、紛議のある立替払金を解決できない場合は返還請求を、または、加盟店からのさらなる情報提供なしに紛議のある立替払金を解決できない場合は問い合わせを送信します。

当社が加盟店に送信する返還請求または問い合わせには、当該立替払金に関する情報、当該立替払金を裏付けるために加盟店が当社に送らなければならない必要書類、及び回答するための期限が記載されています。

詳細は以下の項を参照してください。

加盟店が回答する

以下により返還請求または問い合わせに回答できます。

  • 立替払金の有効性を裏付ける必要書類を提供する。

  • 加盟店アカウントに返還請求を承認する。

  • カード番号に取消を発行する。

  • カード番号に部分的な取消を発行し、立替払金の残りを裏付ける資料と部分的な取消のみを提供する理由をアメリカン・エキスプレスに提出する。

返還請求や問い合わせに対応する際の手順については、5.13項「回答方法」を参照してください。

注:加盟店が当社の問い合わせに回答しない場合、当社は加盟店の加盟店アカウントから「回答なし」による返還請求を行います(5.6項「返還請求の理由」を参照してください)。

アメリカン・エキスプレスがレビュー
する

アメリカン・エキスプレスは、加盟店の回答を検討し、紛議のある立替払金に関する必要かつ要求されたすべての情報が含まれていることを確認します。必要な情報を受け取った後、当社は返還請求を処理するか、取り消すか、維持するかを決定します。

紛議のある立替払金が解決される

紛議のある立替払金が解決された場合、以下のいずれかが発生します。

  • 当社は、加盟店から提供された裏付け資料を考慮した上で、解決をカード会員及び発行者に通知します。

  • 当社は、返還請求の通知を行い、加盟店の銀行口座から引き落とします。詳細は5.10項「返還請求する方法」を参照してください。

当社は、通常、紛議が提起された時点からカード会員の請求サイクル2回以内に、または適用法により求められているとおり、紛議のある立替払金を解決します。加盟店が受け取る書類には、より正確な期間が記載されている場合があります。

5.5     返還請求及び問い合わせの回答期間

a.加盟店は当社の返還請求及び問い合わせに20日以内に書面で回答しなければなりません。

b.5.5a 項にかかわらず、加盟店がアルゼンチンに所在し、紛議のある立替払金がアルゼンチンで発行されたカードに関するものである場合、加盟店は5日以内に回答しなければなりません。

c.5.5a 項にかかわらず、加盟店がインドに所在し、紛議のある立替払金がインドで発行されたカードに関するものである場合、加盟店は10日以内に回答しなければなりません。

d.5.5a 項にかかわらず、紛議のある立替払金がEEAまたはUK内で発行されたカードに関して、取引にカード会員が同意した際立替払金の完全な額についてカード会員が知らされていなかったとの主張が関係する場合、当社は、加盟店に書面による回答を求めた日から5日以内に回答期限を短縮する権利を留保します。

5.6     返還請求の理由

a.加盟店への返還請求を処理する際、当社は返還請求に関する情報を提供します。各返還請求の理由について、以下の表の情報が含まれます。

§説明 - 返還請求の理由の概説。

§返還請求と共に提供された情報 - 返還請求を裏付けるためにカード会員または発行者(またはその両方)から提供された情報の種類(返還請求の前に問い合わせがあった場合、返還請求の際に書類が提出されないことがあります)。

§返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け - 返還請求の取り消しを求める場合の必要書類の例。

b.以下の節の表は返還請求の理由及び各返還請求の理由に関連する情報を掲載しています。以下の凡例は国ごとに適用する返還請求コードの分類及びコード構成を説明します:

分類

コード構成

国際標準化機構(ISO)

4桁の数字

米国またはカナダ以外のすべての国

米国/カナダの返還請求の理由コード

1つのアルファベットと2桁の数字

米国及びカナダ

5.6.1      承認

 

無効な承認(ISO 4521)/承認金額を超える立替払金(A01)

説明

承認された金額が、加盟店が決済請求した立替払金より少ない額です。

一部例外があり、業種による分類については3.3項「見積もり承認」を参照してください。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • 例外が適用される場合を除き、本契約に基づく立替払金の全額について有効な承認が得られたことの証明、または

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明

無効な承認(ISO 4521)/有効な承認がない(A02)

説明

加盟店が決済請求した立替払金は有効な承認を受けていない。承認が拒否されたかカードの有効期限が切れていました。

一部例外があり、業種による分類については3.3項「見積もり承認」を参照してください。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • 本契約に基づいて有効な承認が得られたことの証明、または

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明

  • 交通機関非接触型決済(コンタクトレス)取引の場合、以下のことの証明。

§返還請求保護基準値を超えない金額で対応する合算立替払金の決済請求をする前に、承認期間内にアカウントステータスチェックまたは承認が得られたこと、または

§返還請求保護基準値または承認期間を超える合算立替払金について承認が得られたこと、または

§アカウントステータスチェックまたは承認が拒否された場合、取引額が承認拒否保護基準値以下であったこと。

「有効期限が切れた、またはまだ有効ではないカード」については、以下の裏付けも受理可能です。

  • カードの有効期限が切れる前またはカードの有効期限内に発生した立替払金であることの証明

無効な承認(ISO 4521)/承認の有効期限切れ(A08)

説明

承認の有効期限が切れた後に立替払金が決済請求されました。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • 本契約に基づいて有効な承認が得られたことの証明、または

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明

5.6.2      カード会員の紛議

取消の未処理(ISO 4513 / C02)

説明

加盟店がカードに適用するはずだった取消(または部分的な取消)を当社で受け取っていません。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ、または

  • 取消伝票のコピーまたは加盟店がカード会員に取消を提供するはずだったことを示す詳細。

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • 取消(または部分的な取消)が発生していない場合は、取消が発生していない理由を書面で説明し、それを裏付ける適切な書類を提出すること、または

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明

取消の未処理(ISO 4513)/返品または拒否された物品/サービス(C04)

説明

物品またはサービスが返品または拒否されたにもかかわらず、カード会員は取消を受けませんでした。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ、及び

  • 返品の場合:返品の詳細(例えば、返品の日付、配送書類等)、または

  • 拒否の場合:拒否の日付及び拒否の方法。

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • 物品が加盟店の事業所に返却されたというカード会員の主張を反論する書面、または

  • 返品された場合:加盟店の返品ポリシーのコピー、カード会員への開示手順の説明、及びカード会員が返品ポリシーに従わなかったことを説明する詳細、または

  • カード会員がポリシーに従わなかったことを説明する詳細が記載された購入条件を示す売上票のコピー、または

  • 物品/サービスが拒否された場合: 物品/サービスを受領したことを証明するもの(例えば、物品が配送された場合は署名入りの納品書、インターネットでサービスが提供された場合はサービスの利用を示すスクリーン印刷)、または

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明

取消の未処理(ISO 4513)/取り消された物品/サービス(C05)

説明

カード会員は、注文した物品/サービスがキャンセルされたと主張しています。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ、及び

  • キャンセルの詳細(例えば、キャンセル番号、キャンセルの日付、電子メールでの通知、キャンセルを依頼する書面、キャンセル依頼を受けたことの確認)

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • 加盟店のキャンセルポリシーのコピー、カード会員への開示手順の説明、及びカード会員がキャンセルポリシーに従わなかったことを説明する詳細、または

  • 購入条件を示す売上票のコピー及びカード会員がポリシーに従わなかったことを説明する詳細、または

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明

取消の未処理(ISO 4513)/「ノー・ショウ」(C18)

説明

カード会員が予約をキャンセルしたにもかかわらず、ノー・ショウ立替払金が請求されたと主張しています。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ、及び

  • キャンセルの詳細(例えば、キャンセル番号、キャンセルの日付、電子メールでの通知、キャンセルを依頼する書面、キャンセル依頼を受けたことの確認)

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • 「ノー・ショウ」予約の有効性を裏付ける書類、または

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明

未受領または一部のみ受領された物品/サービス(ISO 4554 / C08)

説明

カード会員は、物品/サービスを受け取っていない(または一部しか受け取っていない)と主張しています。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ、及び

  • カード会員が購入した物品/サービスの書面による説明、または

  • 部分的に受け取った物品を返品した、または返品しようとしたことを示す書類(例えば、集荷/配達確認書)

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • 物品またはサービスの全体をカード会員またはカード会員の正式な代理人が受け取ったことを証明するもの、または

  • 物品またはサービスがカード会員の指定した住所に配送されたことを証明するもの、または

  • カード会員がサービスを受けたこと、及びサービスが使用/提供された日付を示す、カード会員が書面で承認した作業命令の完了書、または

  • サービスがキャンセルされた、または物品が加盟店に返品されたというカード会員の主張を否定する証拠、または

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明、または

  • 分割決済取引及び請求書支払サービス業者取引に、加盟店とカード会員で合意した利用規約及びカード会員がどのように利用規約を遵守しなかったかの説明を提供すること、または

  • 5.7.1節「      未受領または一部のみ受領された物品/サービスに関する説得力のある証拠(ISO 4554/C08)」で規定されている説得力ある証拠

他の手段で支払われた(ISO 4515 / C14)

説明

カード会員は、他の方法での支払い証明書を当社に提出しました。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ、及び

  • カード会員が他の支払方法で支払ったことを説明する書類または書面による説明

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • カード会員の他の支払方法が紛議のある立替払金に関連していないことを示す書類、または

  • 紛議のある立替払金に対する有効な支払手段としてカードを使用することに、カード会員が同意したことを証明するもの、または

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明

   

キャンセルされた登録型決済(ISO 4544 / C28)

説明

カード会員は、物品またはサービスの登録型決済立替払金をキャンセルした、またはキャンセルしようとしたと主張しています。今後、この登録型決済立替払金をすべて中止してください。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ、及び

  • キャンセルまたはキャンセルしようとした場合の詳細(例えば、キャンセル番号、キャンセルの日付、電子メールでの通知、キャンセルを依頼する書面、キャンセル依頼を受けたことの確認)

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • 加盟店のキャンセルポリシーのコピー、カード会員への開示手順の説明、及びカード会員がキャンセルポリシーに従わなかったことを説明する詳細、または

  • カード会員がキャンセルしておらず、サービスの利用や物品の受け取りを継続していることを証明するもの、または

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明

   

物品/サービスが説明通りでない(ISO 4553 / C31)

説明

カード会員は、立替払金の請求時に提供された書面の説明とは異なる物品/サービスを受け取ったと主張しています。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ、及び

  • 受け取った物品/サービスが立替払金の請求時に提供された書面の説明と異なるというカード会員の主張に関する説明、及び

  • 物品の場合: カード会員が物品の返品を試みたことの書面による説明

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • 書面に記載された内容が受け取った物品/サービスと異なるというカード会員の主張を否定する証拠、または

  • カード会員が提供された物品/サービスの受領に同意したことを証明するもの、または

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明、または

  • 物品及びサービスが購入時の説明と一致していることを証明するもの(例えば、写真、電子メール)、または

  • 分割決済取引及び請求書支払サービス業者取引について、加盟店とカード会員で合意した利用規約及びカード会員がどのように利用規約を遵守しなかったかの説明を提供すること。

カード会員が購入した物品またはサービスで、破損または欠陥のある状態で受け取ったものについては、加盟店は以下の項目のうち1つ以上を提供しなければなりません。

  • 破損や欠陥のある物品を修理または交換したり、代替サービスを提供するために、加盟店が試みたことを提示する

  • 返品された場合は、カード会員が加盟店の明確に文書化されたキャンセル、返品ポリシー、または適用法や規程に従わなかったことを明記する

  • カード会員が物品やサービスを「現状のまま」受け取ることに同意したことを提示する

   

破損または欠陥のある物品/サービス(ISO 4553 / C32)

説明

カード会員は、破損または欠陥のある物品/サービスを受け取ったと主張しています。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ、及び

  • 破損または欠陥のある物品/サービスの説明、物品/サービスの受領日、物品の損傷の程度またはサービスの欠陥の態様、及び

  • 加盟店に通知された方法、またはカード会員が加盟店に問題を通知しようとした方法の詳細、及び

  • 返品された場合:カード会員がどのように物品を返品したか、または返品しようとしたかの詳細。

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • 物品/サービスに破損や欠陥があったというカード会員の主張を否定する証拠(ただし、物品の場合は、加盟店に返品されていないことが条件となる)、または

  • 破損または欠陥のある物品を修理または交換したり、代替サービスを提供する試みがなされたことの証明、または

  • カード会員が、明確に文書化されたキャンセル及び返品に関するポリシーまたは適用法に従わなかったことの証明(ただし、物品の場合は、加盟店に返品されたことが条件となる)、または

  • カード会員が配送された物品の受領に同意したことの証明、または

  • 物品/サービスが加盟店に返品されなかったことの証明、または

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明、または

  • 分割決済取引及び請求書支払サービス業者取引について、加盟店とカード会員で合意した利用規約及びカード会員がどのように利用規約を遵守しなかったかの説明を提供すること。

   

条件を満たしていない、あるいは根拠のない車両レンタルの立替払金(ISO 4750)/車両レンタル ー 資産損害、盗難、または使用不能化 (M10)

説明

カード会員は、資産損害、盗難、または使用不能化について誤って請求されたと主張しています。6.7項「自動車」

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ、及び

  • 取引金額が見積金額を15%以上上回る場合、カード会員が合意した資産損害賠償の具体的な見積書のコピー

  • カード会員が加盟店の衝突・紛失・盗難保険に加入していた場合 - カード会員がレンタカー加盟店の衝突・紛失・盗難保険を購入し、その料金の請求が行われたことを証明する書類

  • カード会員が車両の盗難または使用不能化について請求された場合 - 車両の盗難または使用不能化について請求されたことを証明する書類

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • 決済請求された立替払金が、カード会員が書面で合意した資産損害額の具体的な見積もりに15%を加算した額の範囲内であることを証明するもの。

  • 加盟店の保険で補償されていたというカード会員の主張を否定する証拠(例えば、カード会員が保険を放棄したことを証明するレンタル契約書、または資産損害についての支払いに十分ではない保険にカード会員が加入していたことを示す書類)。

  • 立替払金が有効であるものの、盗難や使用不能化に対応していないことの証明。

  • カード会員が資産損害の賠償責任を負うことに書面で同意したことの証明。

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明。

   

地域の規制/法的紛争(ISO 4754)

説明

カード会員が発行者から払い戻しを受ける権利について法律が規定している場合があります。そのような場合、当社は当該取引に関連し返還請求権を有します。そのような法律が有効であり、カード会員が与えられた権利を主張するとき、
発行者は、他の返還請求権が適用されず、当該取引が規定された要件を満たし、アクワイアラ及び発行者が共に適用法または規制により義務を負う場合、当該理由により払戻すことができます。

返還請求の際に提供される情報

立替払金のデータ及び適用法または規制

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • 申し立てられた法律/規制が存在しない(例えば、廃止または期限切れ)こと、カード会員がその対象となっていないこと、またはアクワイアラにその義務を生じさせないことを証明する裏付け書類。

  • 紛議中の取引を直接相殺する修正取引がすでに処理されていることの証明。

   

5.6.3      不正

 

エンボスの欠如(ISO 4527 / F10)

説明

カード会員は、磁気ストライプまたはIC カードデータを使用して処理されていないこの立替払金に関与していないと主張しています。

注:カード非提示立替払金、及びデジタルウォレット支払いには適用されません。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • カード非提示立替払金であったことの証明、または

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明、または

  • 売上票のエンボスを提供するまたは磁気ストライプの読取りを示すことによる、カードが存在していたことの証明

   

複数のROC(ISO 4534 / F14)

説明

カード会員は、加盟店の指定店舗との1つの有効な取引に参加したと主張していますが、カード会員は、加盟店が決済請求した追加及び後続の取引に関与を否定しています。

返還請求の際に提供される情報

  • 各立替払金についての立替払金のデータ

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • 各取引が有効な立替払金であることの証明、または

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明

   

有効な承認がない(ISO 4755)/カード会員の承認がない(F24)

説明

カード会員は、この立替払金に関与していないと主張しています。加盟店は立替払金の決済請求をしましたが、立替払金が承認されていなかったり、拒否されたり、期限切れの承認で決済請求されていました。

注:より少ない金額で事前承認がされていた場合、返還請求の金額は承認された金額と決済請求された取引金額の差額に制限されます。

見積もり立替払金の金額については、返還請求額は、承認された金額に許容される割合を加えた金額と決済請求された取引金額の差額に制限されます。3.3節「見積もり承認」を参照してください。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明、または

  • 加盟店が立替払金について有効な承認を得ていたことの証明

  • 交通機関非接触型決済(コンタクトレス)取引の場合、以下のことの証明。

§返還請求保護基準値を超えない金額で対応する合算立替払金の決済請求をする前に、承認期間内にアカウントステータスチェックまたは承認が得られたこと、または

§返還請求保護基準値または承認期間を超える合算立替払金について承認が得られたこと、または

§アカウントステータスチェックまたは承認が拒否された場合、取引額が承認拒否保護基準値以下であったこと。

   

カード非提示(ISO 4540 / F29)

説明

カード会員は、通信販売、電話販売、アプリケーション取引またはインターネットによる立替払金への関与を否定しています。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • カード会員の請求書送付先住所への配達受領書、または

  • CIDを検証しようとしたが、応答がなかった、または「未確認」という応答を受け取ったという証明、または

  • 承認によって住所を確認し、有効な住所に物品を発送したことの証明、または

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明、また

  • 5.7.2節「      カード非提示不正に関する説得力のある証拠(ISO 4540/F29)」で規定されている説得力ある証拠

   

不正ライアビリティシフト ー 偽造(ISO 4798)/ EMV1偽造(F30)

説明

カード会員は立替払金への関与を否定しており、偽造ICカードがPOSシステムで使用されましたが、POSシステムがICカードを処理することができなかったか、または取引がPOSシステムに手動でキー入力されたため、取引はICカード取引として処理されませんでした。

注:

  • 8章「国別規程」に定められるように、国のEMVステータスが「偽造」に指定されていない限り、適用されない可能性があります。

  • 非接触型決済(コンタクトレス)取引、及びデジタルウォレット支払いには適用されません。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • カード非提示立替払金であったことの証明、

  • POSシステムがICカード取引を処理したことの証明、または

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明

1EMV®は米国及びその他いくつかの国における登録商標です。他の場所では登録されていません。EMVの商標はEMVCo, LLCが所有しています。2.1.1.A.V.C.項

   

不正ライアビリティシフト - 紛失/盗難/未達(ISO 4799)/ EMV紛失/盗難/未達(F31)

説明

カード会員は立替払金への関与を否定しており、PIN機能を備えたICカードは紛失/盗難/未達で、POSシステムで使用されましたが、POSシステムがチップ&PIN対応POSシステムではないか、取引に手動でキー入力されたため、PIN検証付きのICカード取引として処理されませんでした。

注:

  • 8章「国別規程」に定められるように、国のEMVステータスが「紛失/盗難」に指定されていない限り、適用されない可能性があります。

  • 非接触型決済(コンタクトレス)取引、デジタルウォレット支払い及びCVMレスプログラムの対象となる立替払金には適用されません。(2.1.4節「      CVMレスプログラム」

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • カード非提示立替払金であったことの証明、

  • POSシステムがPIN検証してICカード取引を処理したことの証明、または

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明

   

5.6.4      問い合わせ/その他

不十分な回答 (ISO 4517 / R03)

説明

問い合わせへの回答として、完全な裏付けや書類が要求どおりに提供されませんでした。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明

   

回答なし (ISO 4516 / R13)

説明

指定された期間内に、お問い合わせに対する回答がありませんでした5.5項「返還請求及び問い合わせの回答期間」をご覧ください。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • 指定された期間内に元の問い合わせに回答したことの証明、または

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明

   

 

5.6.5      決済の誤謬

 

割り当てられていないカード番号 (ISO 4523 / P01)

説明

無効または誤ったカード番号を使用して立替払金を決済請求しました。

注:正しいカード番号を確認して提供できる場合は、立替払金を再度決済請求できます。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • カード番号を確認するエンボスのコピー、または

  • そのようなカード番号に承認が得られたことの証明、または

  • カード番号を電子的に読み取った端末からの売上票のコピー、または

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明

   

取消/請求提示エラー (ISO 4752) /立替払金として処理された取消(P03)

説明

カード会員は、加盟店が決済請求した立替払金は取消として決済請求されるべきだったと主張しています。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ、及び

  • 取消伝票のコピーまたは加盟店がカード会員に取消を提供することを同意したことを示す詳細

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • 立替払金が正しく決済請求されたことの証明、または

  • 立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明

   

取消/請求提示エラー (ISO 4752) /取消として処理された立替払金(P04)

説明

カード会員が、加盟店が決済請求した取消は立替払金として決済請求されるべきだったと主張しています。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ、及び

  • 売上票のコピーまたは立替払金の詳細

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • 取消が正しく決済請求されたことの証明、または

  • 取消を直接相殺する立替払金が既に処理されていることの証明

   

不正確な取引金額または主要口座番号(PAN)の提示(ISO 4507)/不正確な立替払金額(P05)

説明

加盟店が決済請求した立替払金額が、カード会員が支払うことに同意した金額と異なります。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ、及び

  • 可能な場合、不一致を説明する詳細と売上票のコピー

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • カード会員が決済請求された金額に同意したことの証明、または

  • カード会員が、決済請求されたカードを使用して追加または遅延した立替払金の支払いを通知され、同意したことの証明、または

  • 決済請求された立替払金を立証する明細を示した契約/文書(例、項目別の立替払金記録または立替払金記録と立替払金の内訳を示した項目別の書面との組み合わせ)、または

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明

   

提示の遅延(ISO 4536)/決済請求の遅延(P07)

説明

必要な期間内に立替払金が決済請求されませんでした。4.2項「立替払金の決済請求」を参照してください。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • 必要な期間内に立替払金が決済請求された証明、または

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明

   

複数処理(ISO 4512)/重複立替払金(P08)

説明

個別の立替払金が複数回決済請求されました。

返還請求の際に提供される情報

  • 各立替払金についての立替払金のデータ

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • 各立替払金が有効であることを示す書類、または

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明

   

一致しないカード番号(ISO 4507 / P22)

説明

決済請求に記載されているカード番号が、最初の立替払金に記載されているカード番号と一致しません。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ、及び

  • 売上票に記載されているカード番号が決済請求に記載されているものと異なることを示す裏付け資料

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • カード番号を確認できるカードのエンボスのコピー、または

  • カード番号を電子的に読み取った端末からの売上票のコピー、または

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明

   

通貨の不一致(ISO 4530 / P23)

説明

立替払金は無効な通貨で発生しました。4.1項「立替払金及び取消の決済請求」

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明

   

5.6.6      不正全額償還

不正全額償還プログラム(ISO 4763 / FR2)

説明

カード会員は立替払金を承認したことを否定し、加盟店の指定店舗は不正全額償還プログラムに追加されています。

返還請求の際に提供される情報

  • 立替払金のデータ

返還請求の取り消しを求めるために必要な裏付け

  • 返還請求の時点で不正全額償還プログラムに入っていないことの証明、または

  • 紛議のある立替払金を直接相殺する取消が既に処理されていることの証明

   

5.7     説得力のある証拠

a.加盟店は、カード会員が取引に関与し、物品もしくはサービスを受け取り、または取引から利益を得たことを証明する裏付けとして、説得力のある証拠を提出することができます。証拠が説得力のある証拠ポリシーの関連する項を満たしていると判断した場合、発行者は返還請求の取り消しについて決定を下す前に、カード会員と一緒に説得力のある証拠を確認します。加盟店は、入手可能なすべての情報を提供し、カード会員が取引に関与し、物品やサービスを受け取り、または立替払金を承認したと強く信じる場合にのみ、説得力のある証拠を提出することが求められます。適用法に準拠して収集された説得力のある証拠にのみ依拠することができます。説得力のある証拠の項目の一覧は、5.7.1節「      未受領または一部のみ受領された物品/サービスに関する説得力のある証拠(ISO 4554/C08)」、及び5.7.2節「      カード非提示不正に関する説得力のある証拠(ISO 4540/F29)」を参照してください。

5.7.1      未受領または一部のみ受領された物品/サービスに関する説得力のある証拠(ISO 4554/C08)

項目#

未受領または一部のみ受領された物品/サービスに関する許容される説得力のある証拠(ISO 4554/C08) 返還請求の取り消しリクエストには以下の項目の1つが含まれていなければなりません:

1

物品またはサービスに関連する取引の場合、物品またはサービスを受け取った人とカード会員との間に関連性があることを証明する証拠(例えば、写真、電子メール)、または

2

航空会社またはその他の旅客輸送取引の場合、以下のうち1つを提供する必要があります:

  • カード会員または指定された乗客がフライトまたは輸送を利用したことを示す証拠(例えば、スキャンされた搭乗券または乗客名簿)、または

  • カード会員との直接的な関係を示す、当該フライトまたは旅行のマイレージまたはロイヤリティポイントプログラムの特典のクレジット、または

  • 航空会社の破産手続中に当該フライトが利用可能であったことの証明、または

  • 座席のアップグレード、手荷物の支払い、航空機内や旅客輸送機関内での購入など、元の取引に関連する追加取引の証拠、または

  • 関連立替払金の明細請求書、または

あるいは、

3

加盟店の店舗で物品を受け取るカード非提示取引の場合:

  • 加盟店は、受け取りフォームへのカード会員または承認された第三者の署名に加えて、受け取り時にカード会員または承認された第三者の本人確認が行われたことを示す追加の証拠を提供しなければなりません

あるいは、

4

加盟店のウェブサイトやアプリケーションからダウンロードしたり、オンラインでアクセスしたデジタル商品やサービスの販売を表す電子商取引では、以下のうち1つを提供する必要があります:

  • 購入時のカード会員のIPアドレスが、デジタル商品をダウンロードしたIPアドレスと一致することの証明、または

  • 購入時に登録されたカード会員の電子メールアドレスが、デジタル商品の配送に使用された電子メールアドレスと一致していることの証明、または

  • 取引日以降、カード会員がデジタル商品またはサービスを利用するために、加盟店のウェブサイトにアクセスしたことの証明。

注:上記に加えて、以下のいずれか1つを提供することもできます:

  • デジタル商品の説明、または

  • デジタル商品がダウンロードまたはアクセスされた日時。

5.7.2      カード非提示不正に関する説得力のある証拠(ISO 4540/F29)

項目#

カード非提示不正に関する許容される説得力のある証拠(ISO 4540/F29)返還請求の取り消しリクエストには以下の項目の1つが含まれていなければなりません:

1

物品またはサービスの出荷を伴う取引の場合、取引に含まれる発送先住所が、過去に使用された紛議のない取引の発送先住所と一致することの証明、または

2

航空会社またはその他の旅客輸送取引の場合、以下のうち1つを提供する必要があります:

  • カード会員がフライトまたは輸送を利用したことを示す証拠(例えば、スキャンされた搭乗券または乗客名簿)、または

  • カード会員との直接的な関係を示す、当該フライトまたは旅行のマイレージまたはロイヤリティポイントプログラムの特典で獲得または清算されたクレジット、または

  • カード会員の請求先住所で航空券または運送券を受領したことの証明、または

  • 当該取引に指定された搭乗者名が含まれており、それが紛議のない取引で以前に使用された搭乗者名と一致することの証明。

あるいは、

3

デジタル商品またはサービスの販売を伴う電子商取引の場合、以下のすべてを提供してください:

a.加盟店のアカウントと関連付けられているカード会員の氏名及び

b.物品またはサービスの説明と、それらが購入され、ダウンロード、アクセス、またはカード会員に提供された日時

c.紛議のある取引に使用された機器及びカードが、紛議のない以前の取引で使用されたものであり、以下の情報が現在加盟店のカード会員アカウントに関連付けられていることの証明:

i.デバイスID

ii.IP アドレス及び地理的位置

iii.デバイス名(可能な場合)

さらに、以下の項目を3つ以上提供してください:

  • 加盟店が購入前または購入時にカードとカード会員を検証し、AAV(自動住所検証)の検証応答に「Y」またはCSC(カードセキュリティコード)の検証応答に「Y」を受け取ったことの証明、

  • 取引日以前に、カード会員が加盟店の顧客アカウントにアクセスし、加盟店が正常に確認したことの証明、

  • 加盟店が取引を完了するためにカード会員のパスワードまたはCDCVMを読み取ったことの証明。

  • 加盟店が保有する顧客プロファイルに関連付けられた電話番号または電子メールアドレス。

あるいは、

4

加盟店のウェブサイトで開始された登録型決済取引については、以下のすべてを提供する必要があります:

a.加盟店とカード会員の間で締結された法的拘束力のある契約の証明、及び

b.カード会員が、取引日以前にサービスを確立するために加盟店のウェブサイトまたはアプリケーションにアクセスしたことの証明、及び

c.カード会員が物品またはサービスを受領したことの証明、及び

d.紛議のない以前の取引の証明

あるいは、

5

消費者向け製品またはサービスを促進するためのウェブサイト検索または広告サービスの販売を含む取引については、以下のすべてを提供する必要があります:

a.加盟店とカード会員の間で締結された法的拘束力のある契約の証明、及び

b.以下の項目のうち少なくとも2つを含む、広告サービスの初期設定の詳細:

i.広告サービスの初期設定を行った日時における購入者のIPアドレス及び地理的位置情報

ii.購入者の電子メールアドレス

iii.会社名または購入者名、及び

c.カード会員が、取引日以前にサービスを確立するために加盟店のウェブサイトにアクセスしたことの証明、及び

d.紛議のある取引に使用された機器及びカードが、紛議のない以前の取引で使用されていたことの証明。さらに、加盟店のカード会員のアカウントに現在関連付けられている以下の情報を提供してください:

i.デバイスID

ii.IP アドレス及び地理的位置

iii.デバイス名(可能な場合)

e.カード会員が物品またはサービスを受領したことの証明、及び

f.物品またはサービスの説明及び提供された日付。

5.8     問い合わせの種類

 

a.アメリカン・エキスプレスは、まず当社が入手可能な情報を用いて紛議のある立替払金の解決を試みます。これには、紛議のある立替払金を解決するために、加盟店に代わって代用売上票(2.4.1節「      代用売上票」)を用いて回答することが含まれますが、これに限定されません。アメリカン・エキスプレスは、代用売上票を作成する際に、加盟店から以前に提供された紛議のある取引に関する情報に依拠します。アメリカン・エキスプレスは、加盟店から提供され、代用売上票の作成に使用された情報の正確性、適切性、完全性、信頼性、有用性について、明示的にも黙示的にも一切の保証を行わず、一切の責任を負いません。

b.当社が紛議のある立替払金を解決できない場合には、加盟店に問い合わせを送信します。当社が加盟店に送信する問い合わせフォームには、当該立替払金に関する情報、当該立替払金を裏付けるために加盟店が当社に送る必要のある資料の説明、及び回答するための期限が記載されています。問い合わせに対しては、カード会員が取引に関与したこと、物品やサービスを受領したこと、または取引から利益を得たことを示す説得力のある証拠項目(5.7項「説得力のある証拠」)を受理します。また、配達受領書を提出する際には、カード会員またはカードの代表者による署名は必要ありません。

問い合わせカテゴリー、理由コード及び定義

業界及び裏付け資料

(6014) 認識/記憶がない/不知

(6014)

カード会員が立替払金を認識していないまたは記憶がない場合。

(6014)

カード会員がカード非提示立替払金を認識していないまたは記憶がない場合。

カード会員が立替払金を認識していないと訴えています。以下のいずれかを実行してください。

  • 裏付け資料と明細を提供する、または、

  • 取消を発行する

該当する場合、選択できる裏付け資料:

  • 立替払金が送付された物品に関わるものである場合、完全な届け先住所のある発送明細書を含めてください。

(6003/4513) 取消が処理されていない

カード会員が加盟店から取消されているはずだと訴えているものの取消を受領していない場合。

カード会員が加盟店の指定店舗に返品された物品について取り消しを要求しています。以下のいずれかを実行してください。

  • 取消を発行する、または、

  • 加盟店の返品ポリシーの写しとともになぜ取消がされなかったのかを説明する

(6003/4554) 物品/サービスの未受領

カード会員が物品やサービスを受領してない場合。

カード会員が注文した物品/サービスの配達を求めたものの受領していません。以下のいずれかを実行してください。

  • サービスを提供する、もしくは物品を送付する、

  • 取消を発行する、または、

  • 配達受領書またはカード会員が本サービスを完全に受領したことの証明を提出する。

推奨される他の裏付け資料については、5.7項「説得力のある証拠」を参照してください。

配達受領書を提出する際には、カード会員またはカードの代表者による署名は必要ありません。

(6003/4507) 過剰請求/不正確な取引金額

カード会員は取引の金額が不正確であると主張している場合。

カード会員は、加盟店が決済請求した立替払金額が、カード会員が支払うことに同意した金額と異なると主張しています。

以下のいずれかを実行してください。

  • 取消を発行する、または、

  • 取り消されていない理由を説明し、関連書類を提供する。

(6003/4553) 破損または欠陥のある物品

加盟店から受け取った物品が破損しているまたは欠陥がある場合。返品承認のリクエスト。

カード会員は、受け取った物品が破損しているまたは欠陥があると主張し、返品承認をリクエストしています。返品が認められない場合は、以下を提供してください

  • 加盟店の返品または返金ポリシーのコピー、そして

  • クレーム解決のための加盟店の努力に関する情報。

(6003/4553) 欠陥のある物品の修理または交換

加盟店から受け取った物品が破損しているまたは欠陥がある場合。修理、交換または返品方法についてのリクエスト。

カード会員は、受け取った破損しているまたは欠陥のある物品の修理または交換をリクエストしています。以下のいずれかを実行してください。

  • 取消を発行する、または、

  • 返品の指示を提供し、適切な修理を行う、または

  • 加盟店の返品/交換ポリシーのコピーと、物品の修理/交換ができない理由を説明する。

(6003/4513または4544) キャンセルまたは返品された物品またはサービス

カード会員は購入したことを覚えていますが、キャンセル/返品したと主張している場合。このカテゴリーには、キャンセルされた予約、ノー・ショウ立替払金、キャンセルされた宿泊/クルーズの手付金、キャンセルされた定期/継続請求、その他の手付金に対する請求が含まれます。

カード会員は、物品/サービスがキャンセルされた/有効期限が切れた、または物品/サービスをキャンセルしようとしたが失敗したと主張しています。今後の請求を中止し、以下のいずれかを実行してください。

  • 取消を発行する、または、

  • 購入時にカード会員に提供されたキャンセルポリシーまたは返品ポリシーのコピーと、カード会員がキャンセルポリシーまたは返品ポリシーに従わなかったことに関する説明を提供する、または

  • 立替払金が登録型決済立替払金である場合、カード会員がキャンセルせず、サービスの利用または物品の受領を継続していることを証明する資料を提出する。

(6003/4553)物品またはサービスが説明通りでないまたは不満がある 

物品またはサービスが書面の説明に適合しない、または、カード会員が納品または提供された物品またはサービスに満足しない場合。

カード会員が、物品またはサービスが書面の説明と一致しない、または納品・提供された物品またはサービスに満足していないと主張する場合。 以下のいずれかを実行してください。

  • 指定店舗の説明通りではなかった物品またはサービスの修理または交換の証明を提供する、または

  • 取消を発行する、または、

  • 該当する場合は、保証情報を含む、提供されるすべての物品またはサービスに関する諸条件のコピーを提供する。

  • 問題を解決するために行った努力または解決のために利用可能なオプションについてのアドバイス。

(6003/4554)提供されなかったサービス 

カード会員が購入した物品またはサービスを受け取っていない場合。

カード会員は、加盟店の指定店舗から受け取っていない物品/サービスに対して取消を要求しています。以下のいずれかを実行してください。

  • 取消を発行する、または、

  • 配達受領書またはサービスが完全に提供されたことの証明を提供する。

推奨される他の裏付け資料については、5.7項「説得力のある証拠」を参照してください。

配達受領書を提出する際には、カード会員またはカードの代表者による署名は必要ありません。

(6006)不正な取引 

カード会員が、立替払金が不正であると主張している場合。

カード会員が、加盟店の指定店舗で発生した立替払金が不正であると主張しています。

カード提示立替払金の場合は、以下を提供してください:

  • 売上票のコピー及び

  • 該当する場合で、それが取られている場合は、カードのエンボス。

カード非提示立替払金の場合は、以下を提供してください:

  • 売上票のコピー、

  • 購入に関連する契約書またはその他詳細、及び

  • カード会員の完全かつ有効な請求先住所を伴う配達受領書。

推奨される他の裏付け資料については、5.7項「説得力のある証拠」を参照してください。

配達受領書を提出する際には、カード会員またはカードの代表者による署名は必要ありません。

(6003/4752)取消の提示におけるエラー  

立替払金は取消として決済請求されるべきであった場合。

カード会員が、加盟店が決済請求した立替払金は取消として決済請求されるべきだったと主張しています。以下のいずれかを実行してください。

  • 取消を発行する、または、

  • 立替払金について裏付け資料と明細を提供し、取消されていない理由を説明する。

(6003/4513)キャンセルまたは拒否 

物品またはサービスは、キャンセルまたは拒否された場合。

カード会員が、物品/サービスはキャンセル及び/または拒否されたと主張しています。以下のいずれかを実行してください。

  • 取消を発行する、または、

  • 購入時にカード会員に提供されたキャンセルポリシーまたは返品ポリシーと、カード会員がキャンセルポリシーまたは返品ポリシーに従わなかったことに関する説明を提供する。

(6003/4512)重複請求 

カード会員が同じ取引について複数回立替払金を請求された場合。

カード会員が加盟店の指定店舗からの重複請求の取消を要求しています。

  • 加盟店の記録からそれが正しいと明らかな場合、取消を発行してください。

  • 取消がされていない場合、両方の立替払金の裏付け資料と明細を提供し、下の空欄に詳細に説明してください。

(6003/4513)取消が提示されない 

取消がなされているが表示されない場合。

カード会員が取消されたはずだがアカウントに表示されないと訴えています。以下のいずれかを実行してください。

  • 取消を発行する、または、

  • 立替払金について裏付け資料を提供するか、取消がなぜまだ期限を迎えていないかを説明する。

(6003/4515)その他の方法で支払われた場合 

立替払金が他の方法により支払われた場合。

カード会員が立替払金が他の支払い方法で支払われたと訴えています。以下のいずれかを実行してください。

  • 取消を発行する、または、

  • 他の方法によるカード会員の支払いが紛議のある立替払金と関連がないこと、あるいは、

  • カード会員に他の支払いの記録がないことの説明を提供する。

6016)カード会員が裏付けを要請する場合 

カード会員が裏付け資料だけを要請している場合。

カード会員は立替払金を争っているのではなく、裏付けと明細を要請しています。要請された書面を提供してください。

(6003/4750)車両レンタルと資産損害 

カード会員が損害/盗難または紛失についての立替払金について疑問を提起している場合。

カード会員が損害/盗難または紛失についての立替払金について疑問を提起しました。以下のことを行ってください。

  • 取消を発行する、または、

  • 以下の文書のコピーを提供する。

§レンタル契約書明細、

§立替払金を裏付ける明細文書、

§カード会員が立替払金の責任を受け入れることに文書で同意したことを証明する資料、及び

§カード会員が立替払金の支払い方法としてアメリカン・エキスプレスを選択することに文書で同意したことを証明する資料。

5.9     返還請求及び問い合わせの監視

a.当社は、ネットワーク上のすべての加盟店及び指定店舗における問い合わせ及び返還請求の数を監視しています。以下の条件に当てはまる場合、加盟店の問い合わせや返還請求は、不相応とみなされる可能性があります。

i.指定店舗で発生した立替払金(例えば、インターネット配信)の裏付け資料を一貫して提出することができない場合。

ii.加盟店の指定店舗における回答がない及び不十分な返還請求の件数が、加盟店の過去の履歴や業界の基準に比べて過剰であると判断された場合。

b.前述の条件または国別のポリシーに記載されている条件が存在する場合、本契約の規定にかかわらず、当社は加盟店を不正全額償還プログラム(5.11項「不正全額償還プログラム」を参照してください)に追加する、または引当金を設定する(またはその両方)ことができます。

c.上記の条件はすべてを網羅しているわけではなく、当社が当社の利益を守るために行動するすべての状況を反映しているわけではありません。

d.以下の場合、加盟店の返還請求や問い合わせは、不相応とみなされる可能性があります。

§当社が、加盟店の過去の履歴や業界の基準に比べて不相応に多くの紛議のある立替払金を受け取る場合。

5.10     返還請求する方法

a.当社は、返還請求を行うために(i)加盟店に対する当社の支払額から控除、留保、回収、もしくはその他相殺を実行するか、または加盟店の銀行口座から引き落とすことができます。また、当社は、加盟店に当社への支払義務を通知することがありますが、加盟店はこれを速やかにかつ完全に履行しなければなりません。また、(ii)当社が加盟店に支払っていない立替払金を無効にすることができます。当社が支払いを要求しなかった場合でも、当社の返還請求権は放棄されません。

b.返還請求は、立替払金が決済請求された通貨で計算され、本契約の手続に従って該当する換算が行われます。

c.返還請求において、当社が加盟店に他に示さない限り、当社は加盟店手数料または他の手数料または金額の払い戻しを行わず、または、当該額を加盟店から回収することができます。

5.11     不正全額償還プログラム

a.不正全額償還プログラムでは、カード会員が不正行為またはその疑いに基づいて立替払金に紛議を提起した場合、返還請求権を行使するという当社の判断を取り消す要求をする権利が付与されずに、当社は返還請求を行うことができます。

b.不正全額償還プログラムを運用している全ての国(8章「国別規程」参照してください)で、当社は加盟店を以下の1つまたは複数の理由でこのプログラムに追加することがあります。

i.加盟店が当社が高リスクと考える業種に属している場合。

ii.指定店舗が、過去の実績または当該業種における業界水準と比較して異常に多数または高額の不正取引または紛議がある場合。または

iii.加盟店が不正、詐欺的もしくは不公正な商慣行、違法な活動を実施もしくはそれに参加または禁止されたカードの使用を許容(またはそれを防止するための合理的な手段を講じなかった)した場合。

c.本契約を締結するときまたはその期間中いつでも、当社は通知をもって加盟店を不正全額償還プログラムに追加することができます。

d.上記の理由はすべてを網羅しているわけではなく、当社は、当社独自の裁量により、その他の理由で加盟店をプログラムに追加することができます。不正全額償還プログラムに参加すると、上記のプログラム条件に拘束されます。本プログラムと不正ライアビリティシフトプログラムなどの他のプログラムとの間に矛盾がある場合、不正全額償還プログラムの条項が優先されます。

e.当社は、加盟店に支払いを行った時に当該事実があったことを知っていた場合、または加盟店が承認を取得し、/または本契約の他のすべての規定を遵守していた場合でも、本節に規定する権利を有します。

f.誤解を避けるために記すと、加盟店が不正全額償還プログラムの下に置かれている場合、プログラムは加盟店がプログラムの適用を受けた日から1年前までの紛議ある取引を含む全ての不正に関連したカード会員の紛議に適用されます。

5.12     返還請求及び問い合わせを受ける方法

アメリカン・エキスプレスは、返還請求や問い合わせの情報を加盟店と交換するために、さまざまなオプションを用意しています。従来の紙の郵送による方法に加えて、加盟店アカウントにオンラインでアクセスし、返還請求や問い合わせを受け取り、回答することができます。

オンラインの加盟店アカウントを管理することには、以下の利点があります:

ご希望であれば、紙媒体での郵送により問い合わせを受け取り、回答することも可能です。

5.13     回答方法

加盟店は、返還請求及び問い合わせを受信した方法に応じて、様々なチャネルで返還請求及び問い合わせに対応することができます。

オンライン

メール

ファックス

加盟店は返還請求及び問い合わせに対し、www.americanexpress.com/merchantから、オンラインで対応することができます。

  • 紙面での作業なく返還請求及び問い合わせに対応する

  • 返還請求及び問い合わせに対処する

返還請求及び問い合わせの方法についてはオンラインが推奨されています。

メールでの回答を希望する場合、契約条件の連絡先情報のページに記載された紛議のある立替払金のアドレスを使用してください。

加盟店は加盟店サービス課に直接ファックスで回答することができます。ファックス番号は通常、紛議の通知の連絡先のページか、当社のウェブサイトの紛議用のファックス番号として掲載されています。

郵送による紙面での紛議について、当社は問い合わせの送信状を含んだファックスでの回答を推奨します。これにより適時に文書を受け取ることが可能になります。

郵送及びファックスでの回答の場合は、クレームフォームを回答に添付する必要があります。クレームフォームにはケース番号を記載する必要があります。紛議のある立替払金の裏付け資料の各ページにも、ケース番号を記載する必要があります。書類にケース番号が記載されていない場合、または正しいケース番号を見つけることができない場合は、最初の返還請求または問い合わせのコピーを回答に添付する必要があります。正しいケース番号やカバーレターが記載されていない場合、加盟店に責任が生じることがあります。